【第2回】老人ホームの種類や特徴

老人ホームの種類や特徴

自分や、ご家族の老後について考えたことはありますか?
どのような老後の生活を思い描いていますか?

老人ホームと一口にいっても、なんだか色々あって、どこを選べばいいのか分からないんだよね〜。

本当にそうですね。老人ホームには色んな種類あり、それぞれに特徴や違いがあります、それらをきちんと知ることが、自分やご家族に合った施設を選ぶために、とても重要になります。

受け入れ体制とか費用とかも違うんでしょう?さっぱり分からないな〜。

それでは、私なりにそれぞれの種類や特徴についてまとめてみましたので、一緒に考えていきましょう。

1.民間施設と公的施設

① 民間施設

文字通り、民間企業が運営しているのが、「民間施設」になります。
家賃や食費などの入居費用は各施設で個別に設定されています。
入居者が快適な生活を送れるように幅広いサービスがあり、それぞれの施設で特色があります。

種 類 一般的な施設の特徴
介護付き有料老人ホーム 介護度に応じて定額にて包括的なサービスが受けられる。
住宅型有料老人ホーム 外部サービスの利用ができ、その方に応じたサービスを受けられる。
サービス付き高齢者向け住宅 比較的介護度が低い方向けの施設の位置づけ。安否確認や食事の提供なども行う高齢者専用の賃貸住宅。
グループホーム 認知症の方の専門的な施設で、職員からサポートをうけながら、できることはご自身で行い、共同で生活する。

② 公的施設

国や地方自治体など行政機関が管轄し運営しているのが、「公的施設」になります。
民間施設より費用が安く抑えられます。
介護度が高い方が優先される傾向があり、入居待ちが長くなることもあります。

種 類 一般的な施設の特徴
特別養護老人ホーム 要介護度3以上のからの入居となる。費用は安い。
ケアハウス 低所得で、独居の高齢者を対象にしている。介護型と一般型がある。
老人保健施設 在宅復帰を目的とし、リハビリの提供を受けることができる。
介護医療院 長期的な医療サービスを必要とする方向け。

2.ご入居の条件

たくさんの種類の施設があることは分かりました。それぞれの施設は入居に対して条件とかあるんですか?例えば、介護度とか色々ありますよね?

そうですね。条件は各施設変わってきます。また、お看取りなどのサービスの有無も変わってきます。

【民間施設】

種 類 ご入居の条件
介護付き有料老人ホーム 自立:△
要支援1~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇
看取り:〇
住宅型有料老人ホーム 自立:△
要支援1~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇(施設により異なる)
看取り:〇
サービス付き高齢者向け住宅 自立:〇
要支援1~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇(施設により異なる)
看取り:〇
グループホーム 自立:× 支援:1×
要支援2~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇
看取り:△(施設により異なる)

【公的施設】

種 類 ご入居の条件
特別養護老人ホーム 要介護3~5
認知症:〇
重度認知症:〇
看取り:〇
ケアハウス 自立:〇
要支援1~要介護5
認知症:△
重度認知症:△(積極的な入居は望めない)
看取り:×
老人保健施設 要介護1~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇(施設によっては徘徊などが強い方はお断りされる場合もある)
看取り:〇
介護医療院 要介護1~要介護5(介護度が高い方優先の傾向がある)
認知症:〇
重度認知症:〇
看取り:〇

3.医療対応

歳を重ねると、身体の不調なども出てくると思うのだけど、そういう医療対応はどうなってるの?

施設内で医療的ケアを行える施設もあります。また、医療機関と連携し通院や往診ができるところもあります。

【民間施設】

種 類 医療対応
介護付き有料老人ホーム 施設内に看護師が常駐しており、協力医療機関と連携ができ、定期的な往診もある。医師の指示の下、医療的ケアをおこなえる。(対応できない場合もある)
住宅型有料老人ホーム 基本的には、訪問看護利用だが、最近は施設内に看護師が常駐している施設もある。協力医療機関との連携と往診や通院ができる。
サービス付き高齢者向け住宅 基本的には、訪問看護利用だが、最近は施設内に看護師が常駐している施設もある。協力医療機関との連携と往診。
グループホーム 看護師がいないホームが多いが、最近は常駐しているホームもある。協力医療機関の往診や、通院。

【公的施設】

種 類 医療対応
特別養護老人ホーム 看護師が常駐しており、医療的な対応ができる。協力医の下、往診や通院などができる。
ケアハウス 看護師が常駐している協力医療機関と連携を取り、往診や通院ができる。
老人保健施設 施設内に医師や看護師が常駐していて、診察なども行える。施設内で行える診察を通院して受けることは原則できない。
介護医療院 施設内に医師や看護師が常駐していて、診察なども行える。施設内で行える診察を通院して受けることは原則できない。

4.現在の施設事情

自立していても受け入れ可能な施設や、認知症などにも対応している施設があるというのを知り安心しました。

そうですね。各施設によりサービス内容は様々なので、問い合わせや実際に見学する等して、事前に確認しておくことが、とても大切だと思います。
最後に、種類別にまとめてみましたので、現在の施設事情も合わせてごらん下さい。

【民間施設】

① 介護付き有料老人ホーム

○現在の施設事情
医療的なサービスが必要な方や、介護度が高く包括的なケアの必要な方には安心して生活ができる施設。金額的にはサ高住などより、高めの設定となっているところが多い。月額利用料以外に必要な経費が掛かる場合があるが、24時間の介護を提供する。

○特徴やサービスの内容など

一般的な施設の特徴 介護度に応じて定額にて包括的なサービスが受けられる。
ご入居の条件 自立:△
要支援1~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇
看取り:〇
医療対応 施設内に看護師が常駐しており、協力医療機関と連携ができ、定期的な往診もある。医師の指示の下、医療的ケアをおこなえる。(対応できない場合もある)

② 住宅型有料老人ホーム

○現在の施設事情
本来は、介護度が低い人が利用する施設だが、最近は、介護付き有料老人ホームより入居者の平均介護度は上昇している。多彩なサービスの利用ができるため、その方に応じたプランの作成ができることや、訪問看護の参入もでき、介護付き有料に劣らないサービスの提供をしている施設が多い。ただ、サ高住は本来は、高齢者用の賃貸住宅となるので、プラン上のサービスしか対応しないサ高住もある。住宅型有料と、サ高住は、施設により大きな違いがあるので、その施設が提供しているサービスを聴き判断することが必要。

○特徴やサービスの内容など

一般的な施設の特徴 外部サービスの利用ができ、その方に応じたサービスを受けられる。
ご入居の条件 自立:△
要支援1~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇(施設により異なる)
看取り:〇
医療対応 基本的には、訪問看護利用だが、最近は施設内に看護師が常駐している施設もある。協力医療機関との連携と往診や通院ができる。

③ サービス付き高齢者向け住宅

○現在の施設事情
本来は、介護度が低い人が利用する施設だが、最近は、介護付き有料老人ホームより入居者の平均介護度は上昇している。多彩なサービスの利用ができるため、その方に応じたプランの作成ができることや、訪問看護の参入もでき、介護付き有料に劣らないサービスの提供をしている施設が多い。ただ、サ高住は本来は、高齢者用の賃貸住宅となるので、プラン上のサービスしか対応しないサ高住もある。住宅型有料と、サ高住は、施設により大きな違いがあるので、その施設が提供しているサービスを聴き判断することが必要。

○特徴やサービスの内容など

一般的な施設の特徴 比較的介護度が低い方向けの施設の位置づけ。安否確認や食事の提供なども行う高齢者専用の賃貸住宅。
ご入居の条件 自立:〇
要支援1~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇(施設により異なる)
看取り:〇
医療対応 基本的には、訪問看護利用だが、最近は施設内に看護師が常駐している施設もある。協力医療機関との連携と往診。

④ グループホーム

○現在の施設事情
1ユニットに9名。 入居者は専門の介護スタッフからのサポートを受け、炊事、洗濯、掃除などの自立した生活を分担して行い、住み慣れた我が家のような雰囲気で安心して生活していただけるように支援する施設だが、最近は、長く入居されている方の介護度が上がり、グループホーム本来のサービスの提供が難しくなってきている。

○特徴やサービスの内容など

一般的な施設の特徴 認知症の方の専門的な施設で、職員からサポートをうけながら、できることはご自身で行い、共同で生活する。
ご入居の条件 自立:× 支援:1×
要支援2~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇
看取り:△(施設により異なる)
医療対応 看護師がいないホームが多いが、最近は常駐しているホームもある。協力医療機関の往診や、通院。

【公的施設】

⑤ 特別養護老人ホーム

○現在の施設事情
原則として要介護度が高い高齢者を受け入れ、24時間の介護を提供ししている。収入により異なるが、月額の費用負担が少なく、人気がある。そのため何年も空きを待たないといけない場合がある。

○特徴やサービスの内容など

一般的な施設の特徴 要介護度3以上のからの入居となる。費用は安い。
ご入居の条件 要介護3~5
認知症:〇
重度認知症:〇
看取り:〇
医療対応 看護師が常駐しており、医療的な対応ができる。協力医の下、往診や通院などができる。

⑥ ケアハウス

○現在の施設事情
【一般型(自立型)】
1人暮らし(自立した)生活に不安があるがご自身で身の回りのことができる方

【介護型(特定型)】
65歳以上の介護認定を受けている方
介護度が上がっても入居継続ができる。

○特徴やサービスの内容など

一般的な施設の特徴 低所得で、独居の高齢者を対象にしている。介護型と一般型がある。
ご入居の条件 自立:〇
要支援1~要介護5
認知症:△
重度認知症:△(積極的な入居は望めない)
看取り:×
医療対応 看護師が常駐している協力医療機関と連携を取り、往診や通院ができる。

⑦ 老人保健施設

○現在の施設事情
要介護高齢者(要介護1以上)の方が自宅復帰を目指すため、医師による医学的管理の下、看護・介護を提供する。作業療法士や理学療法士等によるリハビリテーション、また、栄養管理・食事・入浴などのサービス提供がある。原則6か月の入所となる。

○特徴やサービスの内容など

一般的な施設の特徴 在宅復帰を目的とし、リハビリの提供を受けることができる。
ご入居の条件 要介護1~要介護5
認知症:〇
重度認知症:〇(施設によっては徘徊などが強い方はお断りされる場合もある)
看取り:〇
医療対応 施設内に医師や看護師が常駐していて、診察なども行える。施設内で行える診察を通院して受けることは原則できない。

⑧ 介護医療院

○現在の施設事情
医師や薬剤師、看護職員、介護職員などが配置されており、長期にわたり医療処置が必要な方と介護が必要な方へ、複合的なニーズを抱える方のサービスの提供を行う。また、「住まい」や「生活支援」の機能も併せ持っているため、プライバシーに配慮された環境が整っているが、数はまだ少ない。

○特徴やサービスの内容など

一般的な施設の特徴 長期的な医療サービスを必要とする方向け。
ご入居の条件 要介護1~要介護5(介護度が高い方優先の傾向がある)
認知症:〇
重度認知症:〇
看取り:〇
医療対応 施設内に医師や看護師が常駐していて、診察なども行える。施設内で行える診察を通院して受けることは原則できない。
 

 現在は、数多くの施設の種類があり、そのサービス内容や対応の仕方も実に様々です。
ご自身やご家族の老後の暮らしや老人ホームへの入居を考える際の参考にしていただければと思います。

(シニアスタイル 池野)


シニアスタイル施設統括本部長
池野 直美(いけの なおみ)

介護業界に携わり20年
介護支援専門員・介護福祉士・心理カウンセラーなどの資格を持つ。
前職は介護講師として従事し、現在は職員の育成を中心に行っている。

 

自分本位なケアをする介護職員が多いと感じ、「資格取得時に、どんな内容で、どういうカリキュラムで教わっているのか?」と疑問に思ったことから、介護講師となる。

介護講師時代に出会った先輩講師からの教えが胸に突き刺さり、介護現場に復帰。
その後、シニアスタイルに訪問サービスの管理者として就職。
シニアスタイル尼崎・武庫之荘の開設時から関わり、施設長として施設の基盤を作る。

現在は、「介護職のすばらしさ」「本当にすごい仕事だということ」「人の命はかけがえのないものだということ」を信念にもち、職員の育成に努めている。