居宅介護支援

数ある事業所、ケアマネジャーの中から、ご縁があって担当させていただくことになり、いわゆる「勝手知ったる他人」として、ご本人様やご家族様と相談しながら様々な支援の調整を進めていく事になります。
その時いつも必ず思うことは、「本当は人には知られたくないであろうプライバシーに関わること」や、「その方々の歴史や思いをお聞きしたり教えていただいたりする、ケアマネジャーの仕事の重さ」についてです。
ご本人様やご家族様のお話を伺う中で様々な情景を想像します。そのお気持ちに思いを馳せ、時に笑い、時に泣き、時にやりきれない思いにさいなまれながら、頭と心で疑似体験に似た感覚を感じています。それは、その方の価値観を知るためにとても大切なことであり、支援の上で必要かつ重要なことだと考えております。
本来誰にとっても一度しかない人生。自分自身が今を生きる人生とは別に、ケアマネジャーとして利用者様、ご家族様から聞かせていただく様々な人生のストーリーを体感させていただけることは、その経験を重ねるほどに心の財産に変わっており、只々感謝の気持ちでいっぱいです。
人の価値観は個々に違い、周りはよいと思っても、ご本人にとって必ずしもよいとは限りません。今だけをみて幸せだとか可哀想だとか、そういう判断も違うと思います。
人は生きてきたように死んでいく…、これは多くのご縁をいただき、たくさんのお見送りも経験させていただいて心の底から感じていることです。誰もが皆、この社会において役割を果たしてこられた方であるという当然の事実を忘れずに、私たちケアマネジャーはしっかりと倫理観を持ち、ご本人、ご家族の方々、関係各医療機関や事業者の方々と共に、望む暮らしの実現に向けて一緒に考え、いつか必ず訪れる旅立ちに後悔がないよう、日々自己研鑽しつつ、より良い支援に繋げて参りたいと存じます。
また、同じ思いで仕事ができるメンバーと共に働けていることの幸せに感謝し、これからもケアマネジャーとして、人材育成にも努めてまいる所存です。